絶品!一度は食べたい東北の郷土料理14選 その②

東北の郷土料理を「絶品!一度は食べたい東北の郷土料理14選 その①」でもいくつかご紹介しましたが、まだまだ絶品郷土料理が東北には存在します。
東北、と一言で言っても東北6県の他に各県においてもそれぞれの地方に様々な郷土料理があるのです。
寒い地方に特化した郷土料理は、寒さが一段と増す、これからの季節に欠かせません。
ちょっと肌寒いな、と感じた日の夜はぜひ東北の郷土料理を自宅で作って食べてみてはいかがでしょうか?
また、本場に出向いて食べると、その温かみが一層伝わってくるでしょう。
そんな、東北の郷土料理をご紹介いたします。
どんがら汁(山形県)
出典:http://yamagatakanko.com/gallery/
どんがら汁とは、山形県庄内地方に漁師料理として古くから伝わる郷土料理です。
「どんがら」とは魚のあらのことを指し、味噌を溶かしただし汁の中に、極寒の時期に捕れたタラの、あら、肝、白子など丸ごと豪快に入れて作ります。
庄内地方では、各家庭で昔から食べられている家庭料理でもあります。
どんがら汁に入れるタラは、普通のものよりも脂がのっていて、身体も大きい“寒鱈(かんだら)”というタラを使います。
寒鱈は冬、産卵のために回遊してくる旬の魚です。
どんがら汁は、その脂がのった美味しい寒鱈を、すべて無駄なく食べる漁師料理として代々伝わってきた伝統のある料理なのです。
どんがら汁の鍋の中には、寒鱈の他に、ネギ、えのき、大根、白菜など、その時にある冬の旬の野菜たちも一緒に入れます。
また、冬になると山形県庄内地方では各地で「寒鱈まつり」が開催され、そこでは本場の絶品どんがら汁を食べることができます。
庄内地方に足を運んだ際には一度食べてみてはいかがでしょうか?
芋煮(山形県)
出典:http://m.yurukyaragurume.net/gourmet/87
芋煮はこんにゃくやねぎ等の季節に応じた旬の野菜等と一緒に里芋を煮込んだ鍋料理で、寒い北国には、欠かせない郷土料理です。
芋煮の本場、山形では〔芋煮会〕というイベントも開催されます。
芋煮会は、里芋の収穫の時期に地域交流も兼ねて300年前から行われてきた歴史ある食文化のイベントです。
皆で鍋を囲み、収穫した里芋等の野菜を食べる芋煮会は、現在も季節を感じるイベントとして毎年行われています。
また地域によっては、鍋に入れる材料に牛肉や豚肉を使用する所もあります。
地域で様々な芋煮がありますが、地元の食材を大切にする山形の皆さんの思いは一つ。
身体を温めるためだけでなく、皆で鍋を囲むことで心も温かくなるような、そんな郷土料理“芋煮”をぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
横手やきそば(秋田県)
出典:http://www.yokotekamakura.com/yokoteyakisoba/02_tokucyo/
横手やきでそばは、やきそば上にちょっぴり辛い福神漬けと目玉焼きが乗っていて、トロリとした卵の黄味とやきそばを絡めて食べる郷土料理です。
まっすぐで太目の麺を使っているのでソースと半熟の卵がよく絡み、大勢の人を虜にしてきました。
三大やきそばの1つとも言われるほどの横手やきそばは、B級グルメを集めた大会で日本一になった事もあります。
横手市ではこの味を守り育てようと『横手やきそば暖簾(のれん)会』を作って、審査に合格したお店にのみにのぼり旗を提供しています。
観光客にも、美味しいやきそばを食べてもらいたいという思いから、「厳選された横手やきそばが食べられるお店」という目印にのぼり旗を立てているのです。
麺とソースが付いている横手やきそばセットも販売されており、取り寄せれば、自宅で本場の味を楽しむこともできます。
普段食べているやきそばとは一味違う“横手やきそば”
ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
稲庭うどん(秋田県)
出典:http://shop.jorf.co.jp/products/detail.php?product_id=1068
秋田県南部に伝わる稲庭うどんは、四国の讃岐うどん、名古屋のきしめんと並び日本三大うどんのひとつです。
細くて透明感があり、するっとした上品なのどごしが特徴で、細い中にコシがあり、舌触りもなめらかなので、お酒を飲んだ後のシメにもぴったりです。
冷やしでも温かくてもお好みで、おいしくいただけます。
江戸時代初期に誕生した、稲庭うどんは、当時は生産量が少なく、高級品でした。
秋田県の特産品として、全国に広く知られるようになったのは、明治時代以降のことです。
稲庭うどんの製法は、稲庭町で14種類、横手市で3種類、湯沢市で2種類の全部で19種類にも及びます。
今や、スーパーでも手軽に購入できるので現地に行かなくても自宅で気軽に食することができ、ますますファンが増えています。
スーパーで見つけた際にはぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
きりたんぽ鍋(秋田県)
出典:http://item.rakuten.co.jp/rinsendou/c/0000000209/
きりたんぽは秋田の郷土料理で、棒に刺して甘辛い味噌を塗り焼いたものが道の駅やパーキングエリアでも売られています。
そんなきりたんぽを、冬は鍋としていただくのも美味しい郷土料理として知られています。
きりたんぽ鍋には醤油ベースのタレにきのこや人参、白菜、肉などの鍋の具材を入れた上にメインのきりたんぽを乗せて煮込みます。
お米形が少し残るくらいに潰し、一見お餅のようにも見えるきりたんぽですが、その中にはお米の名産地ならでは美味しさがぎゅっと詰まっているのです。
今では真空パックされて保存がききますので、お土産として購入し持ち帰ることもできます。
また、スーパーでも小さいサイズのきりたんぽが売っていますし、一人暮らしの人でも調度良い量を購入できますね。
寒い時期、体を温めたい時にぜひ作ってみてはいかがでしょうか?
牛タン(宮城県)
出典:http://www.kamei-oishii.com/index.php
牛タンは、普段から色んなお店で頂くこともできますし、スーパーなどでもお手軽に購入できます。
しかし、本場宮城県の牛タンはそれらとは明らかに違います。
郷土料理という名に恥じない素晴らしく美味しい牛タンです。
値段も本場で購入するのと、一般的に売っているものとであまり変わらず、むしろ、肉厚なのでかなりお得と言えます。
ひとたび本場のものを口にしてしまっては、他のところで食べてもなんだか薄っぺらく感じられてしまいます。
市販のものは薄くスライスされていて噛み応えがないと感じるものも多いですが、本場宮城の牛タンは、どこへ行っても肉厚でジューシーです。
舌触りも良く、食べごたえもあって口に含んだ瞬間、うまみがジワりと広がります。
そんな本場の牛タンをぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?
はらこ飯(宮城県)
出典:http://www.yway.jp/sp/donburi/file.html?id=1184
はらこ飯は、ほっかほっかの鮭のだし汁で炊かれたご飯に色合い鮮やかないくらと鮭がちらして宮城の郷土料理です。
「はらこ」とは、鮭の卵であるイクラを「腹の子(はらのこ)」と言っていたことが語源になっていると言われています。
江戸時代には、かの有名な仙台藩の藩主伊達正宗が、宮城県の南部の亘理地区を流れる阿武隈川の河川改修の視察に訪れた際に、地元の漁師がはらこ飯を正宗公に献上し、非常に喜ばれたという話も残っています。
また、平成19年度には、地域で受け継がれそして、全国民に食べさせたい味として、農林水産省が選んだ、農産漁村の郷土料理100選にも選ばれまさに全国に知られる郷土料理となりました。
現在は宮城県内だけではなく岩手や青森県でも駅弁等で広く食べることができます。
提供するお店によってその味付けも様々なので、色んなお店を巡って食べ比べるのも素敵ですね。
ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
ずんだ餅(宮城県)
出典:http://item.rakuten.co.jp/meiyuuan/1362065/
ずんだ餅は和菓子としても大変人気のある、宮城の郷土料理です。
枝豆を材料としたやさしい味わいの餡が特徴的で、お子さんからお年寄りまで愛される日本の甘味ですね。
あずきを使うあんことはまた違った、野菜の素朴な味わいがする上品な味わいが特徴的です。
また、緑色の爽やかな色合いで見た目も美しく、日本独特のスイーツと言えます。
語源は諸説あるようですが、豆を潰すという意味をもつ「豆打」(ずだ)という言葉がなまったとも言われているようです。
色から、抹茶などをイメージしているひともいるかもしれませんが、枝豆がつかわれているということで、ヘルシーなお菓子でもありますね。
野菜としても人気がある枝豆が甘味としても楽しめることに日本食の奥深さを感じます。
アイスクリームなどの洋菓子にもアレンジ料理があるようですので、和菓子としてでなく、もっといろんなスイーツの素材としても伸びしろのある食材です。
ずんだ餅は日本各地で食べられますので、まだ食べたことのない方はぜひ一度その味を堪能してみてはいかがでしょうか?
まとめ
その①、その②に渡って、東北地方の郷土料理をご紹介いたしました。
どれも温かみを感じる素敵な郷土料理ばかりで、自分の故郷がなんだか恋しくなってしまいますね。
郷土料理を知るということは、その地を知ることと言っても過言ではないかもしれません。
地域にはそれぞれ、昔から受け継がれてきた伝統や奥深い歴史が存在しているのです。
そんな長い歴史を潜り抜けて、今でも多くの方に愛され、親しまれる郷土料理たち。
一口食べれば、懐かしい色んな情景や暖かな思い出がよみがえり、きっと疲れた心も癒されることでしょう。
絶品!一度は食べたい東北の郷土料理14選 その①はこちらから。