絶品!一度は食べたい東北の郷土料理14選 その①

寒い気候の中で豊かにはぐくまれた郷土料理の数々。
東北には、食べれば体が温まるのはもちろんのこと、心までほっこり暖かくなるような郷土料理がたくさんあります。
今回はまだ食べたことのない方にはぜひ一度食べていただきたい、そんな東北の郷土料理をご紹介したいと思います。
まずは、東北の郷土料理その①、青森県・岩手県・福島県のものをご紹介いたします。
せんべい汁(青森県)
出典:http://r.gnavi.co.jp/g826001/kodawari/
せんべい汁とは、青森県の南部、八戸市周辺で昔から食べられている郷土料理です。
だし汁にキャベツ、にんじん、ネギ、きのこなど、その時々の旬の素材の食材を入れて煮立て、醤油で味付けをしたスープに、最後に「南部せんべい」というせんべいを割って入れ、いただく料理です。
南部せんべいは小麦粉から作られる固めのおせんべいで、スープに入れることでふやけて柔らかくなり、すいとんのような食感になります。
せんべい汁は江戸時代後期、天保の大飢饉の頃に誕生したと言われていますが、今では青森県のB級グルメとして全国的な知名度を得ています。
2012年にはご当地グルメのナンバーワンを決める「B-1グランプリ」でゴールドグランプリ受賞し、八戸の町おこしのシンボルとなっています。
八戸市の伝統的はせんべい汁は、煮干しで出汁をとって作りますが、今はすき焼きやお鍋に南部せんべいを入れて作ったり、様々なバリエーションが誕生しています。
独特な食感のせんべい汁、ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
わんこそば(岩手県)
出典:http://plaza.rakuten.co.jp/bbschool/diary/201110110000/
わんこそばは岩手県の花巻と盛岡に伝わる郷土料理です。
その昔、江戸に向かう途中のお殿様に対して花巻城で、お椀に一口だけのそばが出されました。
お殿様は「うまい」と何度もお代わりをし、これがわんこそばのルーツになったと言われています。
花巻市と盛岡市にある現在わんこそば店では、お店によって「おもてなしの心」を大切にしたタイプと観光客向けの「パフォーマンス」を重視したタイプに分けられます。
「おもてなしの心」を大切にするお店では食べるペースに合わせて最後までおいしく食べられるように
工夫していています。
一方「パフォーマンス」重視のお店では、お椀を客の前に高く重ねたり、そばを入れる際に威勢の良い掛け声を発したりして楽しませています。
料金は普通は食べ放題の場合が多いのですが、お店によっては杯数制限のある場合もあります。
一緒に供される薬味の種類も豊富で、飽きさせないようにしています。
また、わんこそばとセットで様々な料理が提供されるところもあるので、その他の郷土料理も堪能したい人には良いですね。
バラエティなどでもよく目にし、もはや知らない人はいないと言っても過言ではない“わんこそば”。
知っているからこそ、その味と雰囲気を一度本場で味わってみてはいかがでしょうか?
ひっつみ(岩手県)
出典:http://sanrikumiyako-recipe.seesaa.net/article/275184534.html
“ひっつみ”は寒い時期に食べたくなる岩手のおふくろの味です。
郷土料理としてもすごく有名ですし、自分でも簡単に作ることができる美味しいお鍋料理です。
“ひっつみ”とは、「手でちぎる」という方言である「ひっつむ」から来ていると言われています。
また地域によっては、「とってなげ」、「はっと」、「きりばっと」とも言われているそうです。
寒い岩手県では温かなひっつみを食べ、その寒さを乗り切ります。
作り方は小麦粉と水を2:1の割合で混ぜ合わせ耳たぶ程の柔らかさになるまでこねます。
それを二時間ほど寝かせている間に、お鍋の具材の準備をしておきましょう。
ゴボウや白菜に鶏肉などの具材を一口大にカットし、出汁を作ります。
出汁のきいたスープができたら、先ほどこねたタネを一口大にちぎりお鍋で煮込み、タネが半透明になってきたら出来上がりです。
つるつるとした触感がすごく美味しくて体を温めることができます。
ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
盛岡冷麺(岩手県)
出典:http://www.rakuten.co.jp/kanehira/1519719/1673080/
冷麺といえば韓国料理が有名ですが、この盛岡冷麺は昭和中期に、朝鮮半島で昔から食べられていた朝鮮式の冷麺を参考にして、盛岡の焼肉屋さんが考案したのだそうです。
暑い季節に脂っこい焼き肉を食べた後に、さっぱりとした冷麺でシメることができます。
これをきっかけに岩手では盛岡冷麺を提供するお店が増え、今では郷土料理と言われるほど親しまれるようになりました。
作り方は、麺をほぐしながら熱湯に入れてしっかりと茹でます。
吹き零れに気を付けながら4分半ほど茹であげたら、ボウルに冷水と氷を張り、しっかりと冷やして麺をしめていきます。
予め冷たくした器に麺を入れて、酢を絡ませ、胡瓜やゆで卵に焼き豚やナシなどのお好みの具材を盛り付けたら、スープを加え、最後にキムチを乗せたら完成です。
コシのある麺が伸びないうちにいただきましょう。
寒い地域に冷麺というのはなんだかイメージが付きにくいかもしれませんが、東北も夏場は気温も高いので、バテ気味の体に流し込む冷麺は絶品ですよ。
ニシンの山椒漬け(福島県)
出典:http://item.rakuten.co.jp/auc-nimaruya/c/0000000100/
ニシンの山椒漬けは福島県会津地方で、昔から祭や田植えなどの際に食べられてきた郷土料理です。
背肉を取って乾燥させた身欠きニシンは、海から遠い会津では大切なタンパク源でした。
この身欠きニシンと山椒の葉を重ね合わせ、醤油・酢・酒・味醂などを加えて漬けたものが、ニシンの山椒漬けです。
江戸時代には、新潟港から行商人が運んできていたカチカチに乾燥させたニシンを材料にしていました。
現在では半乾燥状態のものが多く使われ、硬いほうが高級といわれています。
例年5月頃になると、山椒の新芽を一緒に漬け込みます。
これは、特徴のある新芽の香気が魚の生臭さを消すとともに、腐敗を防ぎ日持ちをよくしてくれます。
そのままでも、軽くあぶっても、ご飯のおかずや日本酒の肴に最適です。
一度食べたらクセになるニシンの山椒漬けを、ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
こづゆ(福島県)
出典:http://tif.ne.jp/jp/photo/photo_disp.php?id=165
こづゆはホタテの貝柱で出汁を取り、海産物の乾物が具の煮物です。
会津藩の武家料理や庶民のごちそうとして広まったのが始まりで、今も多くの人々に親しまれています。
冠婚葬祭に欠かせない一品として、祝いの席などにも出される郷土料理です。
出汁を取った貝柱は、具としてもそのままほぐしていただきます。
そこにシイタケ・ニンジン・しらたき・さといもなどの具材を一口サイズに切って入れます。
中の具材は地域によって異なる場合もあり、そこでもまた様々な地域の風土を感じることができます。
地元の特産である会津塗のお椀でいただくこづゆは、身も心も温まる会津の郷土料理なのです。
ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?
まとめ
青森県・岩手県・福島県の郷土料理をご紹介いたしました。
古くから伝わる郷土料理は、やはりその温かみから今も根強く地域で親しまれているのですね。
東北には他にもまだまだたくさんの郷土料理があります。
その②では秋田県・山形県・宮城県の郷土料理をご紹介いたします。
アンテナショップなどもたくさん出店され、遠い地域の郷土料理も身近にいただくことができます。
あなたもぜひ、東北の郷土料理を味わってみてはいかがでしょうか?