チーズの基本!ワインのつまみに最適なナチュラルチーズ7種類

チーズは、一言で「チーズ」と片付けられないほど豊富な種類があり、またその一つ一つに違った味わいや楽しみ方があるものです。
ワイン好きな方なら、お好みのワインによってつまみとしていただくチーズも変えてみたり・・・
または、ワイン好きが高じてチーズの世界にどっぷりハマってしまったり・・・
様々な種類が存在するチーズですが、スーパーなどで売っているチーズは、「プロセスチーズ」と呼ばれるものが一般的です。
「プロセスチーズ」とは、ナチュラルチーズを加熱して溶かし、乳化剤などを加えた後で再度成型したチーズで、加熱処理をしているために保存性も高く、風味も一定に保てることから一般的に親しまれるようになりました。
一方「ナチュラルチーズ」は、上記にもあるとおり加熱処理をする前の段階のチーズですので、乳酸菌も生きており、熟成の進行とともに風味も変わってきます。
今回は、そんなナチュラルチーズの7つの種類をご紹介していきます。
フレッシュタイプ
ナチュラルチーズの種類のひとつが、フレッシュタイプのチーズです。
熟成されていないため水分が多く、出来立てほやほやの味を楽しむことができるチーズです。
フレッシュタイプの代表的なものとしては、モッツァレラやリコッタ、カッテージチーズなどがあげられます。
味の特徴は、ヨーグルトのようなさわやかな酸味があり、熟成タイプと比べると非常に淡泊で、くせもないので、小さなお子様などでも食べやすいチーズです。
低脂肪・高たんぱくで、妊婦さんなどにもおすすめです。
アレンジもしやすいので、お菓子やアレンジレシピにも有効活用してみると良いでしょう。
白カビタイプ
白カビタイプで代表的なものは、カマンベールやブリーなどです。
ブリーの歴史はとても古く、千年以上前から食されていたという記録も残っています。
白カビタイプは青カビタイプ(ブルーチーズ)よりもクセが少なく食べやすいのが特徴ですが、ブルーチーズとは違い、表面にカビが付いている状態な為に、冷蔵庫等で長期間保存していると発酵が進んでしまいます。
そうすると匂いがきつくなってしまうこともありますので、マイルドな味を楽しみたい場合には、出来るだけ早く食べると良いでしょう。
食べ頃は、賞味期限の1~2週間前がオススメです。
日本では、クセの少ないカマンベールの方が一般的ですが、フランスなどヨーロッパ諸国ではブリ―の方がよく食べられています。
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様々な白カビタイプのチーズを食べ比べて、お好みのものを見つけるのも良いかもしれませんね。
青カビタイプ
牛乳や羊の乳に青カビを繁殖させて作られる青カビタイプのナチュラルチーズをブルーチーズといいます。
ゴルゴンゾーラやロックフォール、スティルトンなどが代表的なこのチーズは、強い独特の香りが特徴で、塩分も強く濃厚な風味をしています。
ブルーチーズは初心者には苦手なチーズかもしれませんが、重厚な赤ワインなどととても相性が良く、洋ナシなどのフルーツと一緒に食べるのもオススメです。
チーズの表面にカビが生えている白カビチーズと違い、中にカビが広がっているブルーチーズは、内側に青カビを付着させて熟成させることにより作られます。
空気を求めて外側に広がる青カビが、大理石のような美しい模様を描き出しているのです。
またひとくちにブルーチーズといっても、原料や使用される青カビの種類の違いにより、風味や口当たりが異なってきます。
上記に挙げた代表的なもの以外にも、さまざまな種類のものが製造、販売されていますので、興味のある人はゴルゴンゾーラなど比較的優しい風味のものから試してみるといいでしょう。
ウォッシュタイプ
出典:https://oishikuf.wpblog.jp/
ウォッシュタイプとは外側の皮を塩水や酒で洗いながら熟成させたチーズのことで、表の皮についている菌を熟成させて作ります。
しかしこの菌は強烈な匂いを発するのでそれ塩水や酒で数日ごとに洗い流していくのです。
洗い流す際に使用する酒はワイン、ブランデー、ビールなど様々でチーズを製造する土地独自の酒を使います。
味はマイルドで食べると非常においしいですが、匂いがきついものもあるため、どちらかと言えば通向きのチーズかもしれませんね。
ウォッシュタイプは製造されてから4週間から8週間ほどが食べ頃ですが、季節によって美味しくいただける熟成の期間が違ってきます。
夏は若めのもの、秋や冬は完熟したものの方が美味しくいただけます。
ウォッシュタイプはエポワスやマンステル、ラングル、モン・ドールなどが代表的です。
これらはフランス国内やドイツやスイスとの国境近くで作られているものが多く、この中でもマンステルはアルザス地方の谷に修道院を建てた修道士たちが放牧をしてチーズを作ったのが始まりといわれています。
シェーブル&ブルビ
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/cogito3796/6506525.html
シェーブルのチーズは、ヤギのお乳から作られており、牛乳のチーズよりもはるか昔から作られていたといわれています。
また「ブルビ」といって羊のお乳から作られているものもあります。
シェーブルは柔らかく食感はとても良いのですが独特の強い風味があるため、通好みの味といえるでしょう。
ブルビはとても濃厚でほんのりした味です。
実は羊で作られたチーズはシェーブルよりさらに歴史が古いく、チーズの原点ともいえるものなのです。
シェーブルのチーズはヴァランセ、クロタン・ド・シャヴィニョルなどが代表的で、ブルビにはアルディ・ガスナやイディア・サバルなどがあります。
また、シェーブルには白いカビを表面につけたものがあり、そちらは熟成するのも早く、コクがあります。
黒い炭をつけたものやそのまま熟成させたものは熟成に時間がかかりますが、完熟になると強い風味が出てくるのが特徴です。
同じタイプでも様々な種類がありますので、好みに合ったシェーブルチーズやブルビチーズを探してみると良いでしょう。
セミハードタイプ
日本人が抱くチーズのイメージに一番近いと言えるのがセミハードのチーズです。
数カ月から1年程度熟成させて作られるセミハードは味の変化が少なく、保存もしやすいうえ、口当たりもマイルドなためチーズ初心者には適している種類といえます。
具体的にはゴーダやラクレット、ペコリーヌ、ミモレットなどがこのセミハードに分類されます。
セミハードは日本人にもなじみが深い種類です。
例えばスーパーに販売されているプロセスチーズの原料はゴーダです。
クセのないまろやかな味と、加熱で伸びる特性がさまざまな料理と相性が良いことから、広く利用されています。
またスイスの名産であるラクレットはミルクの甘味とナッツのような風味を持ち、日本でも高い人気を誇っています。
ゆでたジャガイモにオーブンで溶かしたラクレットをのせて食べるのが一般的ですが、ラクレットは優しい味ですので他の野菜などとの相性も優れていますので、お好みの食べ方を見つけてみるのも良いでしょう。
ハードタイプ
出典:http://www.order-cheese.com/products/detail.php?product_id=703
ハードタイプのチーズは長期保存が出来るように、水分は40%以下まで抜いており、名前の通り、硬さが特徴となっています。
ただ硬いだけでなく、時間をかけてしっかりと熟成をさせる為、凝縮された旨みを堪能する事が出来ます。
ハードタイプのチーズで、最も有名なのは、パルミジャーノです。
パルミジャーノはパルメザンとも呼ばれ、日本では粉チーズとして親しまれています。
更に、パルミジャーノの味をしっかりと楽しみたいと考える人に最適なのが、イタリア料理店等で出される、パルミジャーノをくりぬいた器で仕上げていく、パスタやリゾットです。
しかし、カット前の大きなパルミジャーノというのは、数十万円する為、手軽に購入出来ない上、個人で使い切る事が難しいものです。
ですから、その見た目の豪快さと、凝縮した旨みをしっかりと堪能したい方はぜひ、イタリア料理店等に足を運んでみる事と良いでしょう。
まとめ
ナチュラルチーズの7つのタイプをご紹介いたしました。
長い歴史の中で、ヨーロッパを中心に親しまれてきたチーズ。
1つのタイプの中にも様々な種類があります。
友達や恋人とワインを楽しむときに、このワインにはこのチーズが合うよ、とオススメできるようになればあなたもチーズ通の仲間入りですね。
メジャーなものからマニアックなものまで色んなチーズを食べ比べて、自分好みのチーズを見つけてみてください。