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ミステリー好き必見!この夏に読んでおきたいミステリー小説20選

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ふと『ミステリー小説読みたいな。』と思っても、世界に星の数ほど存在するミステリー小説。

どれから手をつけたら良いか分からないですよね。

ここでは、数あるミステリー小説の中から特におすすめのものを紹介します。必ずあなたの心を射止める一冊が見つかります。

エドガー・アラン・ポー【モルグ街の殺人】

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アメリカの作家であるエドガー・アラン・ポーは、幻想的な怪奇小説や、鮮やかな名推理が冴える探偵小説の名手として世界的に有名な存在です。

特に、探偵小説は彼が生みの親と言われており、その作品群のトリックは、現代の読者をも魅了しています。

エドガー・アラン・ポーの探偵小説の記念すべき第一作目は、モルグ街の殺人です。

この作品では、世界初の探偵と言われる主人公の青年オーギュスト・デュパンが登場します。

彼は、いわゆる安楽椅子探偵というタイプの人間で、非常に博識でありながら、定職につかず高等遊民としての生活をしています。

そして、新聞記事で猟奇的な事件を目にすると、それを独自の分析的思考で解明してしまうのです。

モルグ街の殺人では、高層階のアパートに住む住人が、窓から忍びこんだ何者かに殺されるという事件が発生します。

その殺人方法の残虐性と、高層階に外から侵入することの不可能さを考慮すればするほど、犯人は一体どのような人物なのか、謎は深まるばかりです。

そして、最後には思いがけない種あかしが用意されています。

G・K・チェスタトン【ブラウン神父の童心】

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G・K・チェスタトンのブラウン神父の童心は、推理小説の短編集です。

シリーズの中では最初に発行された本です。

華々しい探偵とは一線を画し、地味なカトリックの神父であるブラウン神父が、冴えない外見からは想像できない鋭い観察力と論理的な推理で事件を解決に導きます。

江戸川乱歩は、『G・K・チェスタトンのトリック創案率は探偵小説随一』と論評しています。

一見無謀と思われる犯人像から、ブラウン神父の目を通して、余計なものを取り去り、意外な犯人が判明します。

犯罪で犯罪を隠した事件、伝説となっていた美談の裏に隠された事件への推理、人々の思い込みと盲点の隙をついた犯罪の解明など、あっと驚く結果を迎えることも多いです。

時には、事件の汲むべき事情のある犯罪者側にも、罪に冷徹な中に心の温かさを見せることがあり、単なる推理小説とは一風変わっています。

ブラウン神父の童心では、怪盗のフランボウとの交流も話の軸になっています。

事件を通してブラウン神父と知り合ったフランボウが改心して、探偵業を軌道に乗せるまでが短編集の一連の流れになっています。

身分の高い人よりも市井の人や低い身分の人達に寄り添うようなブラウン神父の性格が魅力の一つにもなっています。

アガサ・クリスティ【火曜クラブ】

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 ミステリ界の女王と呼ばれるアガサ・クリスティは何人もの魅力ある探偵を生み出したことでも有名です。

 その中でもポワロと並ぶ二大スターともいえる存在であるミスマープルが初めて登場した小説がこの「火曜クラブ」です。

 あらすじとしては、毎週火曜日に女流画家や元警視総監など錚々たるメンバーでパーティーを開いて居たが、ある日自分たちが有った不思議な事件について語り合う事になった。

その不思議な事件を片隅で編み物をしながら聞いている典型的な詮索好きな英国のおばあちゃんであるミスマープルがたちどころに解決する。

という体裁で書かれている12の短編集です。

  若干言葉に棘がある皮肉屋な所など後期の作品に比べるとキャラがぶれている所もあるのですが、安楽椅子探偵の代表作にされるほど名作揃いですし、一見なんら関係ない村の出来事から推理が始まりそして解決まで導いていくというマープルシリーズの基本的なお約束が既に出来上がっているのを見る事が出来ます。

 ミスマープルはこの作品を持って安楽椅子探偵の代表のように言われることがあるのですが、彼女自身がかなりの活動家で現場にも足しげく通う活動的なお婆ちゃんであると後の作品に書かれるようになっています。

エラリー・クイーン【エラリー・クイーンの冒険】

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エラリー・クイーンの、エラリー・クイーンの冒険は、ミステリ小説です。

作者は、アメリカの推理作家であり、1905年に誕生しました。

著者の名前が、物語の名探偵の名前にもなっています。

日本では特に熱烈なファンが多く存在しています。

そして、彼に影響を受けた作家が日本に数多くいます。

この作品は傑作の短編集です。

作中で、主人公の名探偵が、ダイイングメッセージを見事に読み解き、事件解決をしていきます。

作品の解決編では、主人公の解明の手順や段取りというのが素晴らしいです。

犯人を名指しするタイミングも良く、ミステリ作品として模範的ともいえるものです。

首吊りアクロバットの話では、独特なロープの結び目が鍵となって、事件の謎が解かれていきます。

犯人は浅ましい動機犯行に及んだのでした。

これらの話の他にも、様々な難解な物語があります。

名探偵は、見事に隠蔽を暴いていきます。

筆者は、長編だけでなく短編でも素晴らしい才能をもっています。

構成が巧みであって、犯人にも意外性があります。

レイモンド・チャンドラー【さらば愛しき女よ】

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ハードボイルドという言葉がこの日本でも一般的に使用されているのは、このレイモンド・チャンドラーの作品群の影響が強いといえるのではないでしょうか。

そして渋くてかっこいい探偵物のミステリーというのも今やテレビや映画では当たりまえの設定ですが、そういったものの基礎がレイモンド・チャンドラーによって作られたといえます。

その彼の代表作が「さらば愛しき女よ」です。

主人公は孤独な探偵フィリップ・マーロー。

フィリップ・マーローはハンフリー・ボガートが演じてさらにその小説の知名度を上げました。

トレンチコートの探偵=フィリップ・マーロー=ハンフリー・ボガートなのです。

この作品は1940年に刊行されたので、今の世代にはピンと来ないかもしれませんが、その当時の大人の男性があこがれる男性像を見事に作り上げたといえます。

ちなみに、あの村上春樹がこの小説を「さよなら、愛しい人 Farewell , My Lovely」とし、新たな翻訳をして刊行しています。

今の若い人にも十分に読みやすい翻訳になっているので、是非読んでみてはいかがでしょうか。

横溝正史【本陣殺人事件】

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横溝正史が生み出した探偵、金田一耕助が活躍するシリーズの第一作目にあたるのが、小説、本陣殺人事件です。

岡山県の旧本陣の末裔、一柳家の屋敷が物語の舞台です。

そこでは長男の賢蔵と久保克子の挙式が執り行われていました。

式と披露宴は、午前二時ごろに何事もなく終了しました。

しかしその数時間後、新郎新婦の寝室である離れ家から、悲鳴と琴をかき鳴らす音が聞こえてきます。

親戚らが離れ家に向かい、雨戸を壊して中に入ると、そこには血塗れでこと切れた賢蔵と克子の姿がありました。

これが、本作のあらすじです。

実は今作、本陣殺人事件は、日本のミステリの歴史において非常に重要な位置づけがなされています。

それは、横溝正史が、密室トリックを用いるには不向きだと言われていた日本家屋を舞台にして、初めて密室殺人を描いた作品だからです。

完璧な密室の中で、誰が、いつ、どのようにして新婚夫婦の命を奪ったのか。

その謎に挑む金田一探偵の前には、結婚式の直前に一柳家に訪れていたと言う三本指の男、そして克子と付き合っていたと言う不良青年など、次々と疑わしき容疑者候補が浮き上がってきます。

事件の真相もさることながら、そこで利用されたトリックに、読者はただただ驚愕するばかりです。

島田荘司【占星術殺人事件】

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島田荘司が執筆しているこの占星術殺人事件という小説は比較的有名な方で、小説家から絶賛されているほどの内容であることは確かなのです。

現に占星術というテーマで殺人事件のプロットを造っている以上面白いと評価するのが妥当の路線です。

島田荘司は数々輩出されてきた推理小説家のネーミングを行ってもいるので、威厳があることも容易に伺えます。

推理小説にそれほど詳しくなくてもこの占星術殺人事件はかなり有名ですからこういった類を好む人間は読む必要があるぐらい価値があるほどです。

占星術殺人事件のあらすじとしては、6人の少女が猟奇殺人によって日本中にその遺骨をばらまかれているという事件から事の発端が起こります。

これを解決しようと占星術に没頭している探偵を中心に事件を解決しようという試みをしようというものです。

占星術殺人事件というネーミング自体稀有なものですからそれだけでも人を引き付ける魅力がありますが、実際に読んでみると読む前の印象と違った感動が得られます。

綾辻行人【十角館の殺人】

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綾辻行人さんの小説、十角館の殺人は、実は作者のデビュー作でもあります。

出版された直後から話題になり、そして30年以上を経た今でも、多くのミステリファンから支持され、新たなファンを獲得している、綾辻行人さんの代表作とも言える作品です。

とある大学の推理小説研究会のメンバーは、ある目的のために、無人の孤島で一週間を過ごすことになります。

しかしそこで凄惨な事件が発生し、メンバーはひとり、またひとりと命を落としていきます。

一方、その頃本土では、研究会のメンバー宛に怪文書が送り付けられてきます。

それを受け取った江南は、その怪文書の内容の真偽を確かめるために、行動を開始し、と言うのが大まかなストーリーです。

ラストに明かされる真相は、ただただ驚愕の一言、大げさに言えば世界がひっくり返ったかのような感覚を味わうはずです。

綾辻行人さんの館シリーズは、十角館の殺人以降、数多く発表されており、現在までに本作を含めると、9作品が刊行されています。

そのどれもが、過去と現代の謎が複雑に絡み合うストーリーに、事件の舞台となる不気味な存在感を放つ館、そしてそれに携わったひとりの建築家の存在が描かれており、読み始めたが最後、寝食も忘れてしまうほどの面白さです。

宮部みゆき【火車】

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この宮部みゆきの、小説である「火車」は最後までわからないミステリーです。

この作家は、ミステリーを書くときにいつも綿密な計算がされています。

特にその中でも、この小説はラストのシーンまで色々要素が絡みあい関係ないと思える事件がある部分で結びつきます。

しかし、女性の人を信頼して愛している風情は哀しくもあり哀れな部分があります。

アリバイのために、巧みに移動手段を考えているところは見どころの一つになります。

また、この「火車」の中では人の名前とはまた自分と他人の関係性が簡単にすり変われることを描かれています。

人を愛すこと、また人を騙すことこれらは普段の生活でも誰もが経験することです。

しかし、自分に与えられた人生を生きるには大きな犠牲がでてくるものです。

人を騙しても、幸せにはやはりなれないと言うのが表現されており、ある意味女性の愚かさがよくわかります。

その愚かな女性を、騙す男性もまた哀れなものです。

生きていく中での、小さなつまずきが自分の人生を大きく変化されていきます。

東野圭吾【容疑者Xの献身】

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東野圭吾さんの小説は、その数多くが映像化されています。

中でも、物理学者、湯川学を主人公とした一連のミステリ作品は、ガリレオシリーズと呼ばれ、一部設定を変更したうえでテレビドラマ化、映画化もされ人気を集めました。

本作、容疑者Xの献身は、そのガリレオシリーズの3作目であり、映画化された小説です。

直木賞を受賞したこともあり、著者の代表作品のひとつとしても知られています。

アパートでつつましく生活している女性とその娘のもとに、その居場所を突き止めた元夫がやって来ます。

暴力をふるうその元夫を、大喧嘩の末、手にかけてしまった女性と娘に、隣人の男性、石神が救いの手を差し伸べます。

冴えない風貌をした石神は、しかし天才的な思考能力を持つ数学学者だった、と言うのが本作のあらすじです。

実は大学の同期でもあった湯川と石神の、静かなる頭脳戦とも呼べる緊迫したやりとりが本作の読みどころです。

事件の裏に隠された恐るべきトリックに驚愕せざるを得ない一方で、そうまでして貫きたかった、守りたかったひとつの思いが描かれています。

その思いを知った時、本作のタイトルが容疑者Xの献身であることに、読者は深く納得をするのです。

伊坂幸太郎【死神の精度】

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伊坂幸太郎さんの小説はどれも読み応えがありますが、特に死神の精度がオススメです。

この作品は映画化もされ、主人公の死神である千葉のキャラクターが独特で惹きこまれます。

千葉はよくある死神とは違い、人間の姿をして人間に近付き、死なせるか生かすかを選ぶという仕事をする死神です。

大抵は死なせるというのが死神社会の基本ですが、人間と接していく内に人間という生き物について考えていきます。

死神の精度は短編集となっており、1話完結スタイルで読むことが出来るので読みやすいです。

また千葉は死神という存在でありながら、人間の音楽が好きでよくCDショップにいます。

どこかずれている感性を持ちながらも、何となく人間の本質を見抜いているような、そんな存在が読み手を引き込む要素になっています。

死をテーマとして扱っているので重くなりがちな世界観を、千葉の奇妙なキャラクターがうまく緩和してくれています。

そして人間とはどうして死にどうして生きていくのか、という永遠の悩みへのヒントが見つかるかもしれません。

 山口雅也【生ける屍の死】

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山口雅也のデビュー作として生ける屍の死という小説がありますが、これは日本人小説家の名前にもれず舞台がアメリカであるというところがミソです。

普通は日本人の名前が冒頭で列挙されているのですが、この作品では外国で起こる事件を取り上げています。

山口雅也は推理小説家としては変わった人間であり、その面白さは知られているほどですが徳のこの作品は読者を虜にしています。

あらすじとしては題名が生ける屍の死ということなので、文字通り生きている人間が死語直後に蘇って生を得るということなのですが、これは現実にはないことです。

しかしこの生ける屍の死では主人公が毒物を飲んで殺人の巻き添えを食ってしまったところを、蘇るという形で事件を解決する手はずを与えられたというプロットになっているのです。

極めて非現実的なので逆に面白いと感じるところではありますが、内容としては読んでみないとその流れがつかめない部分があります。

このように小説は摩訶不思議のものが多いことは周知の事実です。

貴志祐介【悪の教典】

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サイコパスを描くことでは定評のある貴志祐介の代表作「黒い家」と双璧なすと言っても過言ではない作品が「悪の教典」ではないでしょうか。

この作品は上巻(前編)と下巻(後編)に分かれていて、上巻では主人公の心理や社会的な評価の裏に隠された狂気を綿密な筆致で描き、下巻では、一気にその狂気を解放させる、という手法を用いています。

衝撃的で派手な残酷描写が満載された下巻と比して上巻は描写の綿密さが地味に映るのか、低い評価をする人もいますが、小説として上巻下巻を通して読めばその評価が不当であることが分かります。

上巻における掘り下げられたサイコパスの心理描写があればこそ、下巻の衝撃に繋がっているわけで、上巻がなければ下巻は成り立ちません。

上巻は良質なサイコパス小説、下巻は残虐性とエンターティンメント要素たっぷりのスプラッター小説と言え、その二つが融合して初めて「悪の教典」という作品の完成するのですから、双方を比較すること自体がナンセンスだと言えましょう。

この小説の後味の悪さは読後、暗澹たる気持ちにさせられます。

その絶望感こそがサイコパスを描いた凡百の作品にはない、真の恐怖を感じられるサイコパス物の王道とも言える最大の魅力と申せましょう。

 京極夏彦【魍魎の匣】

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「魍魎の匣」は京極夏彦の長編小説、百鬼夜行シリーズの二作目です。

シリーズものではありますが、単体で読んでも十分に楽しむことができます。

この百鬼夜行シリーズの中心に位置する人物は、京極堂こと中禅寺秋彦と言い、古本屋の傍ら副業として拝み屋を営む男です。

「魍魎の匣」には『美少女転落事件』『連続バラバラ殺人事件』『箱を祀る宗教団体』といった、言葉だけ見れば接点のなさそうな事物がいくつも出てくるのですが、最後にはそれら全てがひとつの取りこぼしもなくぴたりと繋がってしまうのですから、読み終えた後は拝み屋京極堂の憑き物落としが効いたようにすっきりとした気分になれることでしょう。

好き勝手に方々へ広がっていったように思える話が一点にきれいに纏まっていく様は秀逸の一言です。

文庫版では1000ページを超える大ボリュームの小説だというのに、少しも長すぎると感じることはありません。

これだけの文章量のどこにも無駄がないのです。

読書がお好きな方にはもちろん、そうでない方にも、本の厚さを敬遠せずに一度開いてみて下さい、とお勧めしたい一作です。

歌野晶午【葉桜の季節に君を想うということ】

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歌野晶午さんの小説、葉桜の季節に君を想うということは、その年のミステリ界を代表する作品と言っても過言ではありません。

元々、人気、実力がある作家であった歌野晶午さんの作家としての地位を、更に高めた作品でもあります。

自称、『何でもやってやろう屋』を営む成瀬が本作の主人公です。

彼は、後輩のキヨシに頼まれ、愛子と言う女性の相談にのります。

同時期、地下鉄に飛び込もうとしていたさくらと言う女性を助け、物語は動き出す、と言うのが本作のあらすじです。

成瀬をはじめとする個性豊かな登場人物たちの姿が軽妙なタッチで描かれており、引っ張られるようにして、読者は物語を読み進めることができます。

謎が謎を呼ぶストーリーで、その謎が解き明かされ大満足をしていると、ラストもラストで、思いもしていなかった真相が姿をあらわします。

その真相を巧妙に隠したまま、けれど、それらしい伏線も描きつつ物語をすすめていく力は、さすが、歌野晶午さん、と唸りたくなるほどです。

この小説に関しては、 これ以上の言及は避け、是非読んで下さい、と言うのが一番です。

葉桜の季節に君を想うということ。

物語を読み終えた時、きっとこのタイトルに込められた意味を、しみじみと理解できるはずです。

 大沢在昌【新宿鮫】

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新宿鮫は大沢在昌さんの小説です。

これは、1つの作品のタイトルでもありますが、そこから続くシリーズ全体が新宿鮫と呼ばれることもあります。

シリーズは、現在までに長編10作品、短編1作品が刊行されています。

大沢在昌さんの作家生活を代表するシリーズとして、広く知られ、高い人気を集めています。

映像化や漫画化もされており、シリーズ4作目にあたる『無間人形』は直木賞も受賞しています。

物語としては、新宿署の鮫島警部を主人公とし、その鮫島警部が関わる、あるいは巻き込まれる事件や陰謀が描かれています。

警察小説としての魅力を持った本シリーズは、一方で、行動的で、妥協を許さず、孤立無援であっても巨大な悪に立ち向かう者を主人公とするハードボイルド小説としての魅力も、存分に兼ね備えています。

そのため、日本のハードボイルド小説を代表するシリーズとしても広く知られています。

作品ごとに扱われる事件やその毛色、また小説としての試みが大きく異なるのもこのシリーズの特徴です。

ですから、シリーズ通して読むのは勿論のこと、1作品ごとでも十分に面白く読むことができます。

 道尾秀介【向日葵の咲かない夏】

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道尾秀介の「向日葵の咲かない夏」は日本のミステリ小説として、さまざまなメディアで取り上げられたので読んだことがある方も多いでしょう。

基本的に道尾秀介の書く小説は一風変わった、奇想天外なストーリーが多いのですが、この「向日葵の咲かない夏」も例に漏れず、意外性抜群のストーリーで読んだ後に読者を驚愕の渦に巻き込むことは間違いありません。

この小説はなんと言ってもラストシーンが衝撃的で、詳しいことはネタバレになってしまうので控えますが、叙述トリックや伏線の張り方が非常に巧妙で最後の最後まで、トリックを見破れずに騙されてしまうような構成になっています。

また作者の道尾秀介は、文章が非常に巧みで、読んでいて全く苦にならずにすっと頭に入ってくるような文章で有名です。

しかしその文章の上手さもあいまって読者はよりいっそう彼のトリックに騙されることになります。

まだこの「向日葵の咲かない夏」を読んだことがない方は、是非この機会に読まれてみてはかがでしょうか。

我孫子武丸【殺戮にいたる病】

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我孫子武丸のミステリー小説「殺戮にいたる病」は、殺人犯とその家族の1人を語り手としたものです。

猟奇的な殺人を繰り返す殺人犯と自分の息子が犯人なのではないかと疑惑を深めていく母親の視点で物語は進んでいきます。

残酷な手口で次々と殺人を繰り返しながらその先に母親を見ている殺人犯と、息子が世間を騒がしている猟奇殺人事件の犯人ではないかという証拠を次々と見つけてしまい怯え、苦しむ母親の姿が一人称で語られながら物語は進行していきます。

この我孫子武丸の「殺戮にいたる病」は、古典ミステリーの大家であるアガサ・クリスティの有名なアクロイド殺人事件のように、非常に丁寧な叙述トリックが仕掛けられており、物語の最後の母親の言葉を聞いた読者は殺人犯の正体に驚かされ、もう1度最初から読み返したくなります。

日本の叙述トリックが用いられたミステリー小説としては非常に質の高いものです。

1度は純粋に読み進めて騙され、真実がわかったうえでもう1度読み、いたるところにちりばめられた作者のトリックを探してみると良いでしょう。

有栖川有栖【双頭の悪魔】

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ミステリ小説にもいろいろな種類があります。

よくドラマ化されているようなトラベルミステリや社会派ミステリもあれば、本格ミステリと呼ばれる物まで、多数の作品が出版されています。

その本格ミステリで有名なのが有栖川有栖です。

有栖川有栖の代表作にはアリスシリーズと呼ばれる作品があり、ひとつは大学生のアリスと推理小説研究会部長の江神二郎が主人公の学生アリスシリーズ、もうひとつは推理作家アリスと犯罪学者火村英夫が主人公の作家アリスシリーズです。

「双頭の悪魔」は学生アリスシリーズの3冊目の作品になります。

外界からの往来が途絶えたクローズドサークル物で、更にアリスと江神も分断される中で散りばめられる謎と伏線。

そして読者への挑戦状。

そもそも本格ミステリと呼ばれる所以のひとつに作品中に出てくる読者への挑戦状があげられますが、この「双頭の悪魔」にはその挑戦状が3度も出てくるのです。

それらをいろいろ想像しながら自分なりに解きながら読んでいけば、長編であるこの作品もあっという間に読み終わってしまうのではないでしょうか。

また、個性豊かな推理小説研究会のメンバーが活躍するこの作品は青春ミステリとしての評価も高いので、ぜひ読んでおきたい作品のひとつです。

乾くるみ【イニシエーション・ラブ】

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乾くるみさんの小説、イニシエーション・ラブは、出版された当初は、一部のミステリファンの間での話題にとどまっていました。

しかし、その衝撃のラストがじょじょに話題となり、多くの読書好きが本作に手を伸ばし、出版から10年を経てその部数は100万部を突破しました。

多くの芸能人も『驚かされた』『面白かった』と本作に太鼓判を押しており、その人気、注目の高さに後押しされる形で制作された映画も、今年中に公開されることが決定しています。

物語は、サイドAとサイドB、ふたつのサイドから成立し、共通して若い男女の恋愛が描かれています。

イニシエーション・ラブの物語を、これ以上、説明するのは非常に難しいことです。

しかし少なくとも、イニシエーション・ラブを、恋愛小説だと思って漫然と読み進めていては、この作品の人気の高さ、注目の高さの理由に気がつくことはできません。

乾くるみさんが、若者の恋愛模様を描きながらも、そこに精緻に仕掛けた罠に気がつくことができるか否か。

ラスト二行の意味するところに、気がつけるか否か。

それは、乾くるみさんから読者に対する挑戦状とも言えるかもしれません。

映画が公開される前に、是非、その挑戦状に挑んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。

興味を引く“一冊”は見つかりましたか。

ミステリー小説は、本を読み進めるにつれて“謎”が溶けて行く独特の快感を味わえる楽しいジャンルですよね。

今回紹介した10選は必ずあなたの予想や推理を裏切ってくれる事間違いなしです。ぜひ読んでみてください。

 

ライター紹介

show-kichi

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